豪雪地ゆえの豊富な水源

錦鯉が生み出された山古志地域は、泥や砂が堆積した海底が500万年の長い歳月をかけて隆起した、急峻な崩れやすい山地に位置しています。この一帯は二十村郷とも呼ばれ、類似する文化を保持するひとつの文化圏を形づくってきました。
冬には4mを超える雪が降り積もる豪雪地であり、春の雪解け時期には地滑りが多発する山古志、そうした特有の自然環境、自然条件は、この地域に生きてきた人びとの生活に大きな障害をもたらしてきた一方、春から夏にかけて雪解け水となり、生活に欠かせない貴重な水源を提供してきました。現在に至るまで、これらの水源は錦鯉を育成する上で欠かせないものとして、山古志における錦鯉産業の要となっています。