見附今町・長岡中之島 大凧合戦!
2025年08月07日
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新潟県無形民俗文化財に指定されている見附今町・長岡中之島大凧合戦は、三百数十年ほど前、信濃の紙商人が、たまたま端午の節句に今町に立ち寄った際、刈谷田川堤防にて大凧を作り、大空に揚げたのが始まりとされています。その後、江戸時代の天明年間に、雨季に度々決壊した刈谷田川改修の堤防を踏み固める一策として行われた凧揚げが毎年の恒例行事となり、現在は6月の初旬(令和7年度は6月7日~9日)に開催されています。

まずは諏訪神社へお参り
幼い頃から、毎年家族で凧合戦を観に行くのが我が家の伝統です。祭りを楽しむ前に、まず堤防脇にある諏訪神社でお参りをするのが欠かせません。神社で手を合わせた後、裏手の堤防へと歩みを進めると、そこには凧合戦の会場が広がっています。凧民謡「よっしょい節」が響き渡り、大凧が空を舞うたびに観客の歓声が高まります。

刈谷田川堤防
大凧合戦には、町内などの単位で「組」と呼ばれるチームを作って参加します。今町・中之島で11組あり、今町の町内で組織される組が8組、中之島の町内で組織される組が3組です。今町側の土手からは「横神〇組(よこしんまるぐみ)」「神楽組(かぐらぐみ)」「奴組(やっこぐみ)」「旭組(あさひぐみ)」「新町組(しんまちぐみ)」「坂井町組(さかいちょうぐみ)」が、中之島側の土手からは「五丁目組(ごちょうめぐみ)」「葵組(あおいぐみ)」「達摩組(だるまぐみ)」「勇組(いさみぐみ)」「五郎組(ごろうぐみ)」が凧を揚げます。

空中戦
刈谷田川両岸から揚げられた大凧を上空で巧みな技で操り、空中で二重三重と糸を絡め合います。ベテランがキャラと呼ばれる滑車に糸をかけ、組長の笛の合図で20~30人の男達が糸が切れるまで引き合います。凧糸の太さは8~12㎜の麻糸、またはクレモナロープを使用しており、糸といってもかなりの太さです。
空中戦以外にも風が強すぎたり無風のときに行う「地絡め」という合戦方法もあります。まず対岸の「組」より対戦相手を募り、地上で凧糸を絡めます。そして係員の合図により、両者同時に引き合います。
空中戦の勝者には3点、地絡め戦の勝者には2点、敗者には1点が加算され、土曜・日曜の2日間の合計点数で第5位まで表彰されます。表彰式は2日目の終了後に行われます。また、スポンサーにより懸賞ががけられている大凧もあります。その凧糸には白か赤の布が付いており、この大凧を絡めとった「組」には懸賞(賞金・酒など)が贈られます。
空中戦以外にも風が強すぎたり無風のときに行う「地絡め」という合戦方法もあります。まず対岸の「組」より対戦相手を募り、地上で凧糸を絡めます。そして係員の合図により、両者同時に引き合います。
空中戦の勝者には3点、地絡め戦の勝者には2点、敗者には1点が加算され、土曜・日曜の2日間の合計点数で第5位まで表彰されます。表彰式は2日目の終了後に行われます。また、スポンサーにより懸賞ががけられている大凧もあります。その凧糸には白か赤の布が付いており、この大凧を絡めとった「組」には懸賞(賞金・酒など)が贈られます。

凧揚げ体験
2023年から初心者でも大凧合戦に参加できるようになり、今年も「祭」の法被を身にまとった一般の参加者や自衛隊の方々が加わりました。
子供たちは、いきなり大凧を揚げるのは難しいため、ある程度高く揚がってから凧糸を持たせてもらいました。初めての体験に目を輝かせ、とても喜んでいました。
このように大凧合戦の輪が広がっていくことで、伝統がより多くの人に親しまれ、未来へと受け継がれていくことを願っています。

屋台へ
大凧の迫力に感動したあとは、お楽しみの屋台散策へ。諏訪神社の境内とその前の道路は、この日ばかりは通行止めとなり、色とりどりの屋台がずらりと並びます。あちこちから漂ってくる香ばしい香りに誘われて、まずは定番のぽっぽ焼き。ふわっとやさしい甘さが口に広がります。たこ焼きの熱々を頬張ったあとは、ちょっぴり勝負の射的コーナーへ。景品を狙って真剣な表情の子どもたちや、懐かしさに思わず挑戦する大人の姿も。祭りの賑わいと笑顔があふれるひとときです。

歴史と伝統が息づく町――大凧合戦の舞台
大凧合戦の会場周辺は、かつて刈谷田川の舟運によって栄えた「川湊(かわみなと)」の町。その賑わいは、物流と商業の中心地として地域の発展を支えました。
歴史を遡ると、幕末の北越戊辰戦争では「今町戦争」と呼ばれる激しい戦闘が繰り広げられました。新政府軍と同盟軍の戦火に包まれたこの地は、単なる祭りの舞台ではなく、日本の歴史の証人でもあります。
毎年開催される大凧合戦は、こうした歴史の中で育まれた地域文化の象徴です。大空を舞う凧は、人々の誇りと情熱を映し出し、訪れる人々に圧巻の光景を届けます。
合戦を楽しんだ後は、ぜひ町を歩きながら、往時の面影を探してみてください。かつての繁栄を感じさせる建物や歴史の痕跡が点在し、静かに語りかけてくることでしょう。祭りの賑わいとともに、今町・中之島の深い魅力に触れるひとときをお楽しみください。
歴史を遡ると、幕末の北越戊辰戦争では「今町戦争」と呼ばれる激しい戦闘が繰り広げられました。新政府軍と同盟軍の戦火に包まれたこの地は、単なる祭りの舞台ではなく、日本の歴史の証人でもあります。
毎年開催される大凧合戦は、こうした歴史の中で育まれた地域文化の象徴です。大空を舞う凧は、人々の誇りと情熱を映し出し、訪れる人々に圧巻の光景を届けます。
合戦を楽しんだ後は、ぜひ町を歩きながら、往時の面影を探してみてください。かつての繁栄を感じさせる建物や歴史の痕跡が点在し、静かに語りかけてくることでしょう。祭りの賑わいとともに、今町・中之島の深い魅力に触れるひとときをお楽しみください。
駐車場案内(R7)
大凧合戦会場周辺の駐車場は大変混み合いますので、少し離れた駐車場にお車を駐車し、シャトルバスでお越しいただくこともできます。
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